【未経験OK】事務職の志望動機の書き方や例文を紹介
企業名が入ります

「事務職に挑戦してみたいけど、志望動機の書き方が分からない」そんなお悩みを抱えている方も多いでしょう。
事務職は、求職者の間でも人気の高い職種です。そのため、書類選考を突破するには、自分のアピールポイントや入社後の意気込みが伝わるような志望動機を作成する必要があります。
本記事では、事務職が未経験の方でも、採用担当者に好印象を与えられるような志望動機の書き方や例文をご紹介します。志望動機を書く際のポイントもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
事務職の種類や仕事内容
事務職にはさまざまな種類があり、その仕事内容や求められるスキルは職種によって異なります。企業の業種や組織の規模、配属先の部署によって担当業務は多岐にわたるため、自分が目指す職種の仕事内容を正しく理解しておくことが、的確な志望動機を作成するうえでも欠かせません。
ここでは、事務職の種類5つについて、それぞれの仕事内容や特徴をご紹介します。
一般事務
一般事務は、社内の業務が円滑に進むよう、日常的な事務作業を広く担当する職種です。具体的には、データ入力、文書作成、電話・メール対応、来客応対、備品の発注や管理などが挙げられます。企業によっては、経理や人事、営業の業務を一部兼任するケースもあります。
特別な専門知識は必要ありませんが、正確かつスピーディな事務処理能力、パソコン操作スキル、そして周囲と円滑に連携できる協調性が求められます。未経験からでも挑戦しやすく、事務職としての基礎を築きたい方にとっては、キャリアの第一歩として適した職種です。
営業事務
営業事務は、営業部門に特化したサポート業務を担う事務職です。見積書や請求書の作成、受発注処理、納期管理、売上データの集計、顧客情報の管理など、営業活動を裏側から支える実務全般を幅広く担当します。
営業事務では、営業担当者の動きを先回りして支援できる柔軟性や判断力が求められます。顧客対応や社内外との調整業務も多く、コミュニケーション力も欠かせません。また、営業の現場に近い立場で働けるため、営業の流れやスキルを間接的に学べます。意欲と経験次第では、営業企画やマネジメント職へのキャリアアップも目指せるでしょう。
医療・病院事務
医療事務は、病院やクリニックなどの医療機関で働く事務職です。受付業務、会計処理、レセプト(診療報酬明細書)の作成、カルテの管理、患者対応、電話応対、入退院手続きの補助など、その業務内容は多岐にわたります。事務作業に加えて患者と接する場面も多く、思いやりのある対応や、状況に応じた臨機応変な判断力が求められます。
医療保険制度や診療報酬に関する知識も必要とされるため、専門学校や通信教育で知識を身につけたうえで就職を目指すのが一般的です。必須となる資格はありませんが、医療事務技能審査試験や診療報酬請求事務能力認定試験などの資格を取得していると、採用の場で有利に働くでしょう。患者対応には、前職やアルバイトでの接客経験を活かせる場面も多く、サービス業からの転職にも適しています。
学校事務
学校事務は、小中高校、大学などの教育機関で、運営に関わる各種事務作業を担当します。業務は多岐にわたり、学生や保護者への窓口対応、各種証明書の発行、授業料の管理、学校行事の準備・運営サポート、施設や備品の管理などが含まれます。
教職員、保護者、生徒など、立場の異なる人々と関わるため、細やかな配慮や柔軟な対応力が求められます。公立学校では地方公務員が配属されるため、公務員試験への合格が必要です。一方、私立学校では独自の採用試験が行われており、中途採用の枠も多く見られます。教育分野に関心がある方や、安定した職場環境を求める方に人気の高い職種です。
経理事務
経理事務は、企業の収支や資金の流れを記録・管理する専門性の高い職種です。主な業務には、伝票処理、経費精算、入出金管理、帳簿記帳、会計ソフトへの入力、給与計算、決算補助などが含まれます。決算期などの繁忙期には迅速な対応が求められる一方で、ひとつのミスが取引先や税務対応に影響を及ぼすおそれがあるため、注意力や几帳面さも欠かせません。
経理に関する基礎知識や、日商簿記などの資格を保有していれば評価されやすいでしょう。未経験からの挑戦も可能ですが、中途採用の場合は、決算や財務データの分析など、より実務的なスキルが求められる傾向があります。数字に抵抗がなく、粘り強く作業を積み重ねられる方に向いています。
事務職に必要な能力や適性
事務職にはさまざまな種類があり、それぞれで求められるスキルや適性は異なります。一方で、どの事務職にも共通して求められる基本的な能力や適性もあります。
ここでは、事務職全般に必要なスキルと適性を解説します。
コミュニケーションスキル
事務職に求められるコミュニケーションスキルとは、必要な情報を正確かつ丁寧に伝え、関係者との連携をスムーズに進める力です。電話応対やメールでのやり取り、報告・連絡・相談など、日常業務の多くは「伝える力」に支えられています。相手の意図をくみ取り、状況に応じてわかりやすく伝える姿勢が、信頼構築につながるでしょう。
事務職で重視されるのは、「話すのが得意かどうか」よりも、「相手への配慮」や「情報を正確に扱う意識」といった、仕事への向き合い方です。
パソコンスキル
業務のデジタル化が進む現在、パソコンスキルは事務職にとって欠かせない基礎能力です。日々の業務をスムーズに進めるためには、以下のようなスキルが求められます。
・オフィスソフトの操作
Word・Excel・PowerPointを使った文書作成、表計算、資料作成などは必須です。MOSなどの資格を取得すれば、基本的なスキルの習得状況をアピールできます。
・作業スピードを高める基本操作
タイピングの正確さや速さ、ショートカットキーの活用なども、日々の業務スピードに直結します。パソコン操作に不慣れだと、周囲の業務進行に支障をきたす可能性もあります。
・ITリテラシーと最新ツールへの対応力
クラウドツールやチャットアプリ、社内システムなどを使いこなす力も求められます。こうしたツールの操作に慣れておくことで、社内外との情報共有もスムーズになります。
ただし、未経験であっても実際の業務を通じて自然と慣れていくことも多く、意欲があれば上達しやすい分野です。今後さらに進む業務のデジタル化に備え、基本操作を押さえつつ、スキルを磨き続ける姿勢を持っておくことが大切です。
ビジネスマナー
ビジネスマナーは、社内外の人と信頼関係を築くための基礎になります。たとえば、挨拶や言葉遣い、電話応対、来客時の案内、メールの書き方など、日常の所作ひとつひとつにその姿勢が表れます。事務職は裏方と思われがちですが、実際には社外対応や窓口業務を担う場面も多く、第一印象を左右する機会も少なくありません。
未経験者でも、接客業やサービス業などでの経験がある方は、自然とビジネスマナーの基本が身についていることが多く、それを強みに変えることができます。丁寧な対応や気配りの姿勢は、どの事務職でも必ず活かせます。
事務職の志望動機の書き方
事務職は、未経験者でも挑戦しやすい分、応募者も多い職種です。そのため、志望動機の内容によって選考結果が左右されることも少なくありません。
ここからは、採用担当者の印象に残る志望動機を作成するために欠かせない3つのポイントを紹介します。
応募先企業について研究する
志望動機を作成する上で重要なのは、企業の「どこに」「なぜ」惹かれたのかを、明確に伝えることです。そのためには、表面的な情報だけを見るのではなく、入念に企業研究を行う必要があります。
企業研究では、以下のような情報に注目しましょう。
・企業理念や事業内容
・社風や組織文化
・事務職の役割や期待される業務範囲
・業務改善や働き方に関する特徴
企業研究を行ったうえで、「貴社のチーム全体で支え合う風土に共感した」「事務職にも業務改善を求める点に惹かれた」といったように、企業の特徴と自分の価値観を結びつけると効果的です。
応募理由を整理する
次に、自分がなぜ事務職を志望するのかを明確に整理しましょう。特に以下のような視点で掘り下げておくと、志望動機に説得力が増します。
・どのような経験や出来事が、事務職を目指すきっかけになったのか
・自分の強みや特性が、事務職の仕事にどう活かせるのか
ここで重要なのは、単に「向いていると思う」「得意だから」と抽象的に述べるのではなく、それを裏付ける具体的なエピソードを添えることです。実体験に基づく話は説得力があり、人柄や仕事への姿勢が伝わりやすくなります。
入社後の意気込みを伝える
志望動機の締めくくりには、「入社後にどのように貢献したいのか」を具体的に伝えることが大切です。採用担当者は、「この人が入社したらどう活躍してくれそうか」という視点で応募書類を見ています。以下のように、自分なりの覚悟や将来のビジョンを言葉にしてみましょう。
・「Excelのスキルを活かして、業務効率化に貢献したい」
・「未経験だが、資格取得時に学んだ知識を活かし、事務職として成長したい」
・「業務に慣れた後は、さらにスキルを磨き、周囲を支えられる存在になりたい」
このように、今できること(スキル・姿勢)と、将来的に目指す姿の両方を示すことで、企業への長期的な貢献意欲がより伝わりやすくなります。また、未経験者であっても、「先入観なく吸収し、柔軟に対応できる」といった前向きな姿勢を示すことで、印象に残りやすい志望動機になります。
未経験者でも採用される!事務職の志望動機の例文
続いて、未経験者でも採用されやすい、事務職の志望動機の例文をご紹介します。
前述した志望動機の書き方とあわせて、ぜひ参考にしてください。
一般事務の志望動機
「私は、業務が円滑に進むよう裏側から支える仕事にやりがいを感じており、一般事務職を志望いたしました。前職では小売店の販売スタッフとして3年間勤務し、接客業務のほか、売上データの入力や商品発注といった事務作業も担当しておりました。
その中で、データミスを防ぐために独自のチェックリストを作成したり、在庫管理をExcelで可視化するなど、業務の正確性と効率の向上に取り組みました。結果として、チーム全体の作業精度や業務スピードの改善につながったと感じております。
貴社が大切にされている『自律的な行動を促す組織文化』には強く共感しており、自ら課題を見つけて改善する姿勢を大切にしていきたいと考えております。これまで培ってきた事務処理能力とPCスキルを活かし、社内の業務を支える存在として貢献してまいります。」
営業事務の志望動機
「私は、営業活動が円滑に進むよう社内外の調整を行い、現場を支える営業事務の役割に大きな魅力を感じております。前職では営業職として3年間勤務し、提案業務に加えて、顧客対応の準備や資料作成、スケジュール調整などの事務業務も並行して行ってまいりました。
特に繁忙期には、営業担当同士の連携をスムーズに進めるため、優先順位を見極めながら、周囲を支える動きに努めておりました。そうした経験を通じて、営業活動の土台を支える営業事務の重要性を強く実感し、今後はその役割に専念したいと考えるようになりました。
貴社では、営業チームと事務部門の連携を重視し、効率的な業務推進に取り組まれていると伺っております。これまでに培った現場目線と調整力を活かし、チーム全体の成果に貢献できる営業事務を目指してまいります。」
医療・病院事務の志望動機
「医療事務は、患者様と医療現場をつなぎ、安心と信頼を支える重要な役割を担う仕事だと感じております。私自身、家族の入院に付き添った際、医療事務スタッフの方々が丁寧に説明し、親身に対応してくださったことに感銘を受けた経験があります。そのときに感じた安心感が、私がこの職種を目指すきっかけとなりました。
前職ではコールセンターにて3年間勤務し、お客様の不安に寄り添いながら応対する中で、傾聴力と正確な言葉遣いを身につけてまいりました。声だけで信頼を築く仕事に従事した経験は、患者様への対応にも活かせると考えております。
現在は医療事務技能審査試験の取得に向けて学習中です。未経験ではありますが、基本を丁寧に積み重ね、一日も早く現場で役立てるよう努力してまいります。」
学校事務の志望動機
「学生時代に教育関連のNPOでボランティア活動を行う中で、事務作業が学校運営の根幹を支えていることを実感し、学校事務という仕事に関心を持つようになりました。
前職では飲食店の店長として、スタッフのシフト作成や売上管理、イベント運営など、多岐にわたる業務を担当しました。限られた時間や人員のなかで円滑に業務を進めるために、スケジュール調整や複数業務の並行処理を行う力を培いました。こうした経験は、学校事務における調整力や正確性の求められる場面でも活かせると考えております。
貴校の掲げる『主体性を育む教育』という理念に深く共感しており、その実現を事務の立場から支えることで、子どもたちや教職員の皆様に貢献してまいりたいと考えております。」
経理事務の志望動機
「正確な処理で企業の信頼を支える経理の仕事に魅力を感じ、未経験ではありますが挑戦したいと考えております。大学では経済学を専攻し、簿記の授業を通じて企業会計の仕組みに関心を持つようになり、日商簿記2級を取得いたしました。
卒業後は飲食業界にて勤務し、売上管理や経費処理など、日々の会計業務を通じて責任感を持って数字と向き合ってまいりました。そうした実務を経験する中で、より専門的な知識とスキルを深めたいという思いが強まり、経理分野でのキャリア形成を志すようになりました。
貴社の経理部門で着実に経験を積みながら、将来的には決算や財務分析といった高度な業務にも対応できる力を身につけ、組織の安定運営に貢献してまいりたいと考えております。」
事務職の志望動機を作成するポイント
応募書類を通じて採用担当者が知りたいのは、応募者が事務職についてどれだけ理解し、自身の経験やスキルをどう活かそうとしているのかという、具体性と納得感です。
ここでは、事務職の志望動機を作成する際に意識すべき2つの重要なポイントを解説します。
業界や職種への理解を深める
事務職と言っても、業界や職種によって仕事内容や必要スキルは異なります。そのため、志望動機を作成する際には、応募先の業界や企業、職種に応じた視点を持つことが重要です。業界や職種ごとの理解が浅いと、「どこでも通用する一般的な動機」と見なされてしまい、印象に残りにくくなります。
以下は、主な業界における事務業務の違いと、志望動機に活かせるポイントをまとめた一例です。
これまでの経験をアピールする
未経験者であっても、これまでの仕事や学業、日常生活で培ってきた経験の中には、事務職に活かせる要素があるはずです。重要なのは、その経験がどのように事務業務に結びつくかを具体的に示すことです。
たとえば、接客業の経験がある方は、電話応対や来客対応に必要なコミュニケーション力をアピールできます。発注や在庫管理の経験があれば、ミスを防ぐ工夫や正確な処理能力といった形で活かせるでしょう。
・どのような工夫をしたか
・何を学んだか
・どのような評価を受けたか
こうした観点まで掘り下げることで、経験の価値がより明確になります。
事務職への転職についてのよくある質問
最後に、事務職への転職についてのよくある質問をご紹介します。就職・転職活動中の疑問や不安を解消するための参考にしてください。
Q. 事務職の求人情報はどこで見つかりますか?
事務職の求人情報は、主に以下のような方法で探すことができます。
Q. 事務職で活かせる資格は?
事務職では、職種によって活かせる資格が多少異なるものの、以下のような資格を保有していると、選考でプラス評価につながります。
Q. 事務職の志望動機のNGポイントは?
志望動機が評価されにくくなる原因には、次のような傾向があります。どれもよくある失敗例なので、志望動機を書く際の参考にしてください。
Q. 事務職の履歴書を作成するコツはありますか?
事務職の履歴書では、丁寧さ・正確さ・伝わりやすさが特に重視されます。
事務職は、正確さや几帳面さ、相手への配慮が求められる職種です。採用担当者は、履歴書の記載内容や書き方からも、そうした適性の有無を見極めようとします。
履歴書を作成する際は、以下のポイントを意識してください。
まとめ
事務職の志望動機を作成するうえで大切なのは、自分の経験や強みを正しく理解し、それを事務業務や企業が求める人物像にどう結びつけるかを考えることです。未経験であっても、過去の学びや経験を丁寧に掘り起こしていけば、必ずアピールできる要素は見つかります。
もし「何から手をつければいいかわからない」「自分に合った職種がわからない」と感じている方は、転職エージェントに相談してみましょう。キャリアの棚卸しから志望動機の添削、面接対策まで、プロのサポートを受けることで、就職・転職活動がよりスムーズに進められます。
事務職としての第一歩を確実に踏み出すためにも、できることから行動に移していきましょう。
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